猫のつぶやき(=ΦωΦ=)

この前、空を見上げたのはいつですか?

路傍の花/20190407

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2019.4.7 17:01 紫花菜

 

地の奥にひっそり咲いていたムラサキハナナ。

日陰だったので雰囲気重視で暗めに仕上げたら、彩度はいじってないのに鮮やか過ぎ。(-_-;)もう一枚の方が色は自然なのですが、構図が悪くて奥と手前の花が重なっていま一つだったので(こちらも右下の花とバックの花がくっついちゃってますが)、まずはこちらをアップします。狭い場所で身動き取れなかった…と言い訳。(;^ω^)

の花を見ると思い出すのは、湘南電車(東海道線)の車窓の風景。
その昔、毎日のように横浜駅から東京駅までギュウギュウ詰めの満員電車に揺られて(時々ドアの窓ガラスが割れた!)、朝からグッタリ。そんな中、春には法面に咲くムラサキハナナが窓から見えて、タンポポの黄色と鮮やかなコントラスト。素朴な雰囲気の花ですが、一緒に目に飛び込んできた補色の効果のせいなのか、何気ない景色から元気をもらったような気がします。もちろん桜の花も春の風物詩のひとつです。🌸


ラサキハナナ、以前はハナダイコン(花大根)と呼んでいました。
いつ頃からムラサキハナナと改めたのやら、15~20年くらい前…もっと前からでしょうか?今も混同されることがありますが、ムラサキハナナとハナダイコンは同じアブラナ科でも別属の違う植物。

ハナダイコンはシベリアからヨーロッパにかけてが原産で、観賞植物のようですが、耐暑性がないため日本には余り入っていない模様。花の色と形、葉の形が大根に似ているためこの名を持ちますが、これまたダイコンとは別属というややこしさ。

ムラサキハナナは中国原産で、菜の花同様に葉や花は食用になるとのこと。繁殖力が強く、こぼれ種でどんどん増えていきます。

ムラサキハナナ(紫花菜)の他に、
オオアラセイトウ(大紫羅欄花)
ショカツナ諸葛菜
という名もあるものの、この花の雰囲気とはほど遠い響きだったり、漢字で書くといかつい感じですね。
日本には江戸時代に輸入してやって来たそうで、最初に名付けられたのがオオアラセイトウだったのでしょうか。葉や花を食べたり、種からはアブラナ同様に油が採れるので、戦後に全国に広まった由。


アラセイトウというならば、アラセイトウ(紫羅欄花)もあるでしょう…と調べると、これが「ストック」のこと。ストックもアブラナ科なのですね。
ストックの方がもっと華やかな雰囲気だと思ったら、現在見かけるのは手をかけて作られた園芸種で、ほとんどが八重咲きのもの。
原種を見ると一重の花で、ムラサキハナナに似ているかも。
アブラナ科アラセイトウ属は、ストックとムラサキハナナが属するようです。

例えばバラもチューリップも、現在一般的に沢山見かけるのは園芸種であることが多く、原種とは姿かたちが全然違ったりもします。他にも「どうしてこれが同じ属?」と思う植物(主に園芸種の花)もありますが、きっと原種や分類された時代のものは似ていたのかも知れません。もちろん、それだけではない、素人には思いもよらない事情もあることでしょうが。

そして、ペットや家禽・家畜などでもそうですが、人間の美や食へのこだわりや追求ってスゴい!と思うのでした。食べることは生きることですから当然とも思えます。美というヤツはなかなかに厄介ですが、これらに伴って科学や技術の発見や発達もある訳で。この分野に限らず、それこそが人間が人間たる所以でしょうか。

あらら…いつものことですが、路傍にひっそりと咲く数本の花からお話が随分長くなってしまいました。m(_ _)m